セキュリティの要素と法的利益

このセキュリティと法律とのかかわりという観点から見たときにどのような問題があるでしょうか。

この点については、一定のサイトの問題である場合と、むしろネットワークそのものの問題とについて考えてみましょう。

サイトの防衛という観点から考える場合には、そのサイトにおいて蓄積・保護される情報はなにか、その情報の防衛によってどのような社会的な利益が守られているのでしょうか。

ここでサイトといっているのは、個々のアクセス制御によって守られ情報処理の機能を果たしている統一のシステムをいいます。

情報処理によって活用される対象は、情報資産として考えられます。ただし、現在の法体系から考えるときに、この情報資産が、それ自体として保護されているということにはなりません。

法的な観点から考える時には、秘密とされるべき「営業秘密」、ノウハウ、額に汗して獲得した情報、マーケッテイングの過程で収集した個人データなどが、それぞれ、種々の法的な構成(不正競争防止法による営業秘密の保護、個人情報保護法など)によって保護の対象になっているといえます。

また、法は、この情報資産を守るための仕組みであるアクセス制御などを保護するための仕組みを備えています。この観点からは、まさに、セキュリティの要素が保護されているということができるでしょう。具体的には、他人の識別符号・パスワードを利用したシステムに対するアクセスを禁止したり(不正アクセス禁止法)、コンピュータウイルスなどの作成・投与などを禁止したりしています(不正指令電磁的記録作成罪等-刑法)。

さらに、情報処理の機能を利用した日々の活動も、それ自体として業務として保護されています。かなり、昔の判決になりますが、テレビ局のホームページの画像を書き換えた行為が、電子計算機損壊等業務妨害罪に問われた事件もあります。

 

 

 

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