トラストサービスフォーラムinベルリン Day1 その4

15時30分から16時45分までは、「トラストサービスのあらたな機会-リモート・サイニング」というパネルです。登壇者は、Evgenia Nikolouzou (NISA)、Kim Nguyen(D-TRUST)、Adreas Kuehne (OASIS, trustable)Andrea Röck (Universign, ETSI STF 539 expert)Jon Ølnes (Signicat) です

最初は、Andreaさん(ETSI)です。スライドは、こちらです。Universign についての紹介が簡単になされました。

ETSI 特別タスクフォース(STF) 539は、3つのドキュメントを明らかにしています。TSP119 -431-1は、「リモート(適格)署名製造機器を運営するトラストサービス提供者のコンポーネントのポリシおよびセキュリティ要件」です。これは、コンポーネントについてのものになります。TSP119 -431-2は、「先進署名製造機器をサポートするトラストサービス提供者のコンポーネントのポリシおよびセキュリティ要件」です。TSP119 -432は、「リモートデジタル署名作成のためのプロトコル」です。

問題点としては、電子署名・電子シールの状況を明確化するということ、と電子署名生成装置の認証の限界点ということです。

Adreas(OASIS)さんは、このスライドです。

OASISの活動をアップデートになります。DSS-Xは、デジタル署名をウエブサービスで進めるためのインターフェースを提供することにしており、その新たなバージョン2を公表したことになります(2年前)。DSS-Xのプロファイルは、ローカル署名の委員会のドラフトの段階ですが、鍵の設置については、種々のバリェーションがあります。

将来の姿については、こちらです。

 

次はJonさんです。スライドは、こちら。Signicatという会社のご説明からです。

ポイントとなるのは、このスライドでしょうか。

利用者としては、署名の必要性が生じたときに、フロントエンドでの署名、IDの提供をうけること、場合によっては、タイムスタンプを付すこと、その他の方法を用いることなどが、選べることができるとされています。

また、連携電子署名の考え方が紹介されています。Signicatという会社はIDプロバイダの証明に基づいて署名をなして、場合によっては、他のサービスとも連携します。

その一方で、適格電子署名が回答なのか、きわめて高価であって、ノルディック諸国においては、適格電子署名が求められていないということもあります。

そのあと、フロアでの質問に移行しました。

このセッションでは、市場でのニーズがあるのか、という議論がなされたのは、興味深かったです。回答では、リモート署名のみがニーズがあるのではないか、という回答がなされていました。一方では、ドイツでは、適格電子署名は、成功してきました、という回答もなされており、いろいろいな状況のようです。また、適格かどうか、違うのか、というのについては、いろいろいな状況があって、それは、国にも状況にもよるだろうという回答もなされました。

関連記事

  1. トラストサービスフォーラムinベルリン Day2 その3
  2. トラストサービスフォーラムinベルリン Day2 その1 後半
  3. 「IoT・5G セキュリティ総合対策 2020」について
  4. トラストサービスフォーラムinベルリン Day2 その2 後半
  5. 「比較法的にみた電子署名法の解釈」が情報ネットワーク・ローレビュ…
  6. 総務省「トラストサービスに関する調査の請負」を落札いたしました。…
  7. トラストサービスフォーラムinベルリン Day1 その1
  8. トラストサービスフォーラムinベルリン Day1 その3
PAGE TOP